2006年01月15日 |
(by Hideki - かりん) 辛い思い出 |
Life Design |
良い感じで過ごせた4年生でしたが
ひとつだけ、忘れられない辛いお話があります。
ある日、いつものように学校へお迎えに行きました。
車を置いて、さて、マリオの教室へ行くか!と
保健室の前を通った時、
「マリオ君のお母さん!大変よ!」
血相を変えた養護の先生が、私を呼びとめました。
「どうしたんですか!?」と慌てて聞くと
「マリオ君が大変なことをしてしまって・・・
今、みんな体育館のほうにいます!そっちへ行って下さい!」
一体何が起きたのか想像もつかぬまま、
私はすぐ近くの入り口から校舎に入り、裸足で体育館のほうに走った。
すると体育館への渡り廊下で、マリオ発見!
校長先生、教務の先生、担任のA先生・・・、計5?6人の先生たちに
マリオは囲まれて叱られていた。
「何があったのですか・・・?」
恐る恐る聞くと
5時間目の授業中、体育館で2年生の子達が授業している時に
突然、舞台の天井に吊るしてあった大きな板?が
(よく、卒業おめでとうとか入学おめでとうとか書いてあるやつ)
物凄い音をたてて落ちてきたそうだ。
びっくりして近くに居た先生が舞台の袖を見に行くと、
その板を吊るすロープが結んであった場所に、マリオがいたそうだ。
マリオは先生たちに
「マリオ君がやったの?!マリオ君がやったの?!」
手を掴まれ、しつこく聞かれていた。
マリオは何も答えるはずもなく、
泣いてその場から逃げようとしていた。
「子供の手の届くような所に、そのロープがあったのですか?」
と聞くと
そのロープの位置は少し高い所にあり、子供の手には届かないのだが
近くにマットがあったので、そこに乗ってやったのではないか?
ロープはきつく縛ってあったから、子供の力では解けないはずだが
何故か解けてしまっていた。
とのこと。
今回は舞台に誰も居なかったので、大事に至らなかったけれども、
もしも、落下地点に子供がいたら大変なことになった。
かなり大きい板?だし、もしもそこに子供がいたら・・・
と思うと私の足は震えた。
落ちた時の音も、物凄い音だったみたいだし、
マリオもかなり驚いたと思う。
・・・しかし・・・
本当にマリオがやったのだろうか?
誰も見てなかったことだし、100%マリオがやったとも言い切れない。
例えば、昼休み誰か他の子が、ロープをいじっていなかったか?とか・・・
または、ちゃんとロープを縛ったつもりで、しっかり縛ってなくて落ちたとか・・・
でも、その現場にいたのは、マリオただ一人。
仕方が無いが、疑われてしまう。
「マリオ君がロープ解いたの?」
「・・・・・・・」
「こんなことしたら、危ないでしょ!!?」
「・・・・・・・」
先生たちの荒い言葉に
マリオはだただた逃げようとするだけ・・・
普通の小4の子だったら、あったことをお話できるだろう。
本当に何もしていないのに、落ちてきたとか・・・
ロープを少し触ったら、スルっと解けてしまったとか・・・
こんなことして、ごめんなさいとか・・・
でも、自閉症のマリオは何も言えない。
現在、だいぶ普通の会話はできるようになったが、
困った時や慌ててる時などは
今でも、ちゃんとした答えが出てこないことが多い。
「やったの?」「うん。」
「やってないの?」「うん。」
聞いても同じ返事が返ってくる・・・
こういう時、ちゃんと言えないというのは辛い。
今回の事故は
はっきり言って、とても危ない事故だったと思う。
もし、本当にやってしまっていたのなら
「ごめんなさい。」と謝らなければいけない。
本当にマリオがやったのか分からないが、説明できないのだから仕方が無い。
もうこの場は、マリオが謝らなければ終わらない感じになっていた。
私はマリオに
「マリオ!もう絶対こんなことしちゃダメだよ!」と言い
先生方に
「本当に申し訳ありませんでした!家でもよく言って聞かせますから。」
と謝ってマリオと家に帰った。
マリオがやったのかもしれないし、
やってなかったのかもしれない。
真相は分からないが
何ともいえない気持ちだけが残った。
■トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.f00-189.211.183.203.fs-user.net/mt/mt-tb.cgi/93


