2006年01月22日

(by Hideki - かりん)本当の意味でのユニバーサルデザイン

Life Design

先日書いたことに対し、Toshi さんがご自身のブログの中でコメントをいただくような形で記事をあげられた。↓
教育の窓・ある退職校長の想い:【人権教育(4)交流教育】
http://blog.livedoor.jp/rve83253/archives/378782.html

私の思ってる支離滅裂なことをひとつひとつ真正面から受け止めて、しかもそれぞれを数倍の思いでもって応えていただいたことに、感謝と敬意をこめてご紹介します。

正直、涙がでました。

自閉症児を抱えた親は、不安と孤独と混乱の中で、独り苦しむ場合が多いと思いますが、学校にToshi さんのような思いと理解をしておられる先生が少なからずいらっしゃるということは、大きな励みと安心となると思う。

ということで、ぜひはToshi さんの記事をまずお読みになっていただければ、と思います。

続きはこちら↓




じつは、もうToshi さんのおっしゃるとおりで、コメントを加えるようなこともないのですが、今回はその記事への感想をのべる感じで進めます。

[障害は、一人一人異なるから、他の子と比べたって意味がない。
以前できなかったことができるようになる。新たに興味・関心のあるものを見つける。ふつう級もそういうことを大切にして、指導にあたってほしいと思う。]

これは、私ら自身マリオから学んだところです。だから、他の子と比べてどうだ、ということへの焦りが消えました。その点で一番ラッキーなのは弟のルイージかもしれません。

まあ、今のルイージは得意なところ・興味のあるところが見つかってないので、それはそれでちょっと心配な点ですが(汗

[多くの障害児の保護者が、個別支援級に対し、こういう思いをもたれていることは、承知している。したがって、入学前に、面接とか、体験入学とか実施するが、こうした誤解を解くための相互理解を図ることから始める。]
            ?略?
[ 決して隔離ではない。個別支援級では、『できそうなこと、どんどん伸ばしていけそうなこと、好きなこと』を中心に、無理なく、学習がすすめられるよう配慮する。もちろん、ここでも社会性を育むこともねらう。]

「隔離」というのは、ちょっときつい、イヤな言葉と思いつつ、あえて使いました。言葉にすると、「そこまでは思ってないよ」となるのだけど、つきつめると心の片隅のどこかに漠然とあったんです。

だからこそ、あらためて親も学校の先生も、言葉にして否定してもらえるとうれしい。

実は、小学校で普通クラスを選ぶか、特殊クラスを選ぶか、はたまた養護学校を選ぶか、そこでまずは親の悩みと葛藤が生まれる場合が多いと思う。

結構、「この子は普通クラスでやっていける」と思い込み、信じて、無理に普通クラスに入れたものの、結局そこでやっていけなくなるケースを目にします。

親として、自分の子どもにどこまでできるか・やらせるか、という事への考え方次第によるとは思いますが、実は自閉症児への心の負荷の問題を見誤ってるケースが多いと私は思う。

ここが難しいところで、文字どおりその子の障害の状況によりけりな部分になります。そして、その対処の方法も千差万別。

ただ、私は基本的には、幼児期に自閉症の障害が目にみえてる時点で、「その子の心に無理なことはさせない」という基本姿勢をもった方が良いと思っています。

このあたり、過去の記事をご参照していただければ
【羅針盤と止まり木】
http://calin.blog22.fc2.com/blog-entry-9.html

[ただ、『無理強い』『放置』『そっと肩を後押しするような導き』の判断が、保護者と担任とで食い違っていたり、誤解があったりする例はあるから、よく共通理解を図る必要がある。]

通常クラスとの交流についてのToshi さんのコメントですが、実はこのあたりの判断は全ての自閉症児の教育(療育?)においていえることじゃないかと思う。

自閉症児って、いろんなタイプがいるようですが、おしなべて「はたらきかけ」が難しいです。何かをやらせようとしても、まずやってくれません。

かといって、放置してればいいかというと絶対に違う。

(いやな話ですが、障害児クラスは子ども達に好きにやらせて放っておけばいいだけで、楽な上に報酬もいいから、だからやりたいという先生もいらっしゃったようです。
…あ、でもそんな先生は学校側に見透かされてるから、実際に担任になることはありませんでした)

無理強いでもなく、放置でもなく、きっかけを自然体で待ち、さりげなくかかわり、つながりを少しづつ太くしていく

でも、これってToshiさんのご指摘のように微妙に人により食い違ってくるから、親と先生は真摯になって、具体的に話し合うべきだと思う。私達の場合は、毎年担任がかわったので、そのたびに話し合ってきました。

どんな感じで話をしてきたかは、こちらの記事で
 ↓
【葛藤】
http://calin.blog22.fc2.com/blog-entry-37.html

[学校の一つの役割として、障害児をもつ保護者が、そういう心理状態にならないように、教育的成果を上げるとともに、PR活動もやっていかなければいけないと思う。
というのは、一般保護者の差別、偏見の裏返しだからだ。(と、わたしは思う。)]

[支え、見守り、手助け、待ち、そして叱るべきときは毅然と叱るなど、それらが必要なことは確かだ。しかし、それを負担と受け取るか、自然で当然な心配りと受け取るかは、教育の力に負うところが大きいのではないか。]
            ?略?
[町でもそういうことは起こりうる。そういうときは、毅然と叱りながらも、そこまでにしてほしい。現実には、そういうとき、一般市民の、とんでもない差別的言動が多すぎる。]

これは、もう、かえす言葉がありません。

バリアフリー、ユニバーサルデザイン。言葉ばかりはキレイなものが踊っていますが、一方で勝ち組・負け組の意識の中、表立っての排斥行為はないものの、陰では偏見をこめて無視・無関心で、池沼と蔑視する。

障害児をもつ親としては、他人にかける手間・迷惑には感謝とおわびをしっかりしつつも、堂々として明るく生きていくのが一番かもしれない。

ぼくらが、普通に、近所の方とつきあっていく。社会とつきあっていく。その中で、きちんと説明して、徐々に理解してもらい、偏見を減じていくしかない。

[わたしが尊敬している方だが、ある先輩校長が、職員朝の打ち合わせで、次のようなことを言った。
うちの学校に、個別支援級の子どもが寄り付こうともしない先生がいる。個別支援級の子に、『先生。先生。』と言ってくっついてきてもらえない先生は、問題である。]

ここまで言いきってくださる校長先生はすごいと思う。ちょっと決め付けすぎかもしれません。反論がある人もいると思う。

でも、一方で的を得ている気もします。
自閉症児って、理屈ではなく、本能で判断しているところがあります。かれらが笑顔で寄ってくるか険しい顔のまま黙って人形のように従うかかれらの「逃げ場」にかけこむか
 …そこに、子ども達への心のかよわせ方がでているように思う。

[交流を通して、ふつう級児童にねらうことは、まさにこれなのだ。空気みたいな感情でこうした心情を抱くに至る、それを大切にしたいと思う。そして、こういう指導を受けた子どもがやがて大人になる。そういう大人ばかりになれば、無知も差別もなくなる世の中になるのではないだろうか。]

実は、前回の記事で延々と訴えたかったのは、この点なんです。それを、わかってもらえて、賛同してもらえて、とても感謝した次第です。


[わたしの先輩は、
『障害は個性である。』
『障害は、不自由ではあっても不幸ではない。』
『障害者は常に差別の目にさらされている。それは無知から始まる。』
と言った]

ひとつひとつの言葉が胸にしみます。

障害を「個性」ととるのは、誤解を招く言葉かもしれない。実際に育てる側にとっては、個性といって済ますには、あまりに手に余ることが多いから。

でも、そんな自閉症児の育児、自閉症児の教育を、「楽しめる」くらいの気持ちをもってないとやってられない。

大変なのは確かだし、大きな不安につつまれるのも事実。

でも、子どもだけをみていると確実に成長している。しかも、驚くような姿を見せてくれる。それらを積み上げてみると、「楽しみ」が生まれてきます。

親の価値観をちょっと変えれば、結構冷静になれます

【絶望】
http://calin.blog22.fc2.com/blog-entry-14.html

どうせ、先のことはあれこれ悩んでも分からないんだしね。焦っても仕方ない。

日々の大変さも、「ブログの記事のネタができた!」という視点でみれば、見方もかわります(汗

…この間も、あばれて部屋を散らかすマリオを、カリンはそうして対処してました

【ワリオ参上!(暴れるマリオくん)】
http://calin.blog22.fc2.com/blog-entry-29.html


今回のToshi さんの記事は、本当に励みになりました。

自閉症という障害児の理解
障害児と健常児の交流でえられるもの
親と学校との話し合い

いろいろと悩みはつきませんが、
堂々と、上をむいて歩いていこう、と思う

投稿者 writers 03:01 | コメント (0) | トラックバック (0)

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