2006年03月20日

(by 塩手勝久)いよいよ生ごみ処理機とお別れ[2]

Environmental Eyes

hansyutsu.JPG 昨日からの撤去作業も無事終わり、本日苦労を共にした生ごみ処理機を見送りました。感慨深い思いとともに、一つのケジメがついたすっきりした気分でもあります。2004年にはこの生ごみ処理機を使わず、試行錯誤して新しい循環の仕組みを構築していたこともあり、ただ眠っている機械を見る度に心にひっかかる何かがありました。そういう意味で、失敗のケジメは早々につけ、反省すべきを反省し、すっきりと後処理することが重要であることも身をもって痛感しました。いつまでも失敗の跡が目に入る状態は精神的にほんとによくありませんでした(^^;

 さてさて、では生ごみ処理機導入した2003年3月に戻って、想定外の出来事をまとめて締めくくります。

■想定外1---「こんなに異物混入が!」

 最初の想定外ですが、なんと生ごみにスプーンやフォーク食器が混ざって出ていたのです!それがたった1つあっても、前処理工程である破砕機が止まってしまいます。まあゼロにはならないだろう、人だからそういう事は起こりえると準備はしていました。しかし、日に3回も4回も発生するとは思っていませんでした・・

 大変なのは頻繁に起こると想定しておらず、その作業が大変だったのです。破砕機を分解し、手動で動かし、生ごみの中に手を突っ込んで取り出します。それで取れるのは運がよいほうでした。大概は曲がって閉まったりして、取り出すのに一苦労するようなものだったのです。しまいには機械の方が音を上げたりしました。

 ともかく、シルバーの食器ですから紛失すればコストに跳ね返ります。社内にフィードバックして、かなり徹底した対策をとってもらうようになり、異物混入は激減しました。しかし、やはりゼロにはならないのです。現場での様子を見てみると、最後はザルに越して手作業でチェックまでしており、これ以上はやりようがないな・・と感じたものです。

 金属探知機などで混入チェックできないかと、様々なタイプの金属探知機を試しましたがシルバーが反応するより、基礎の鉄筋の方が反応してしまって異物が混入したかどうかまではチェックできず、なかなか悩ましい問題を引きずることとなりました。


■想定外2---「ご飯で止まる?」

 次の想定外ですが、提供ロスとして出てしまうご飯の固まりがたまたまあった場合、機械が止まってしまったのです。それは、乾燥して攪拌していくプロセスで粘土のようになってしまうからだったのです! これは、固まりで投入せず他のものとうまくまぜながら投入することで回避していくことが分かりましたが、最初は本体を分解してみるまで分からず、大変だったのです・・(^^;


■想定外3---「出口で詰まる?」

 様々な条件で最終処理物は、水分が約10%以下となることを目安としていました。それは、放置しても腐敗しないという目安です。そのレベルまで乾燥できれば、粉末状なので最後は送風工程でタンクに貯める構造でした。それが機器の設定条件が処理物とうまくマッチしないと、乾燥不十分となり送風ではとばずに出口で詰まってしまうのです。こうすると、出口部分を全部分解せねばならず、1回に1時間ぐらいの重労働が待っていました。(メンテナンス性が設計に十分に組み込まれていないという問題も別にありましたが)

 これも頻度は減らすことができても、引きずった悩ましい問題の1つとなりました。


■想定外4---「閉じこめられた!」

 ホテルの生ごみは大体23時頃に最後のモノが出てきます。そうすると新鮮なうちに処理しようとすると、作業は夜から始まり、深夜3時頃に終わる時もありました。さて帰ろうとすると、外から鍵をかけられてる!と、朝まで閉じこめられたこともありました(笑)

 これは生ごみ処理機とは全然関係なく建物の問題なんですけど・・はは


■想定外5---「時折煙りが発生!」

 これが最大の問題でした。残飯の種類は洋食が圧倒的に多く、油脂分が多かったのです。これが多すぎると乾燥時に煙りが多く出てしまう問題が発生しました。煙というのは火の一歩手前です。メーカーといろいろと条件を探って試行錯誤しましたが、どうしてもクリアしきれなかったのです。
 
 その間は、調理くず中心に残飯を一部という組み合わせで運転を継続していました。しかし、そうこうするうちにイオンでの生ごみ処理機の事故です!あのようなガスが充満するというリスクはなかったと思いますが、火災のリスクが回避できない以上継続はできないし、全量処理できなければゼロエミッションの手段として必要条件を満たしていないことになります。

 いろいろな悩ましい事柄に加えて、最終的にどうやってもクリアの目処が立たないこの問題が引き金になって、この機械による生ごみ処理の継続を断念することを決断したのです。導入してから8ケ月ほど経過した頃でした。

 
 ここからは、ともかく次の方法探しを開始し、ゼロエミッション活動の推進のとめないようにまた必死に検討を開始したのです。これはまたの機会に整理したいと思います。

------------------------------+
  塩手勝久  (株)星野リゾート
    環境マネジメント担当
   zero@hoshinoresort.com
 「星野リゾートの環境への取組み
+-----------------------------

投稿者 writers 21:34 | コメント (0) | トラックバック (0)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.f00-189.211.183.203.fs-user.net/mt/mt-tb.cgi/274

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)