2007年09月17日 |
(by paco)カオナシ・ジャパン |
Global Eyes |
(by paco) 「日本中、カオナシだらけ」というコラムを読みました。あとでメモしておこうと思っていたのですが、うっかり忘れたら、どこで読んだかわからなくなってしまったのですが、毎日新聞あたりのサイトだったか、別の雑誌だったか。
主旨はこんな話。「最近TVの報道で街頭インタビューを写すと、顔を出さずに写していることの方が多くなってきた。モザイクをかけたり、背中越しだったり、足下を写していたり。人によって事情もあるだろうが、顔を出し、正々堂々と自分の意見をいえるべきだし、メディアはそういう姿勢で報道すべき。カオナシばかりになると、社会がおかしくなる」というもの。
僕は、基本的に顔出し、名前出しであちこちに原稿を書いていて、そのうえ、仕事先についても、基本的に社名やおおよその内容ぐらいはどんどん出してしまうために、花期ながら「クレーム付けられそ?」とか、ときどき迷ったりしています。ただ、迷ったときほど、きちんと情報を公開しようと考えて、出すのが基本。
水族館文庫.comの方に、K社で研修をやったという話を書いておいたら、そのK社からクレームが来て、削除しろと。理由はごにょごにょ……。もともと短気な江戸っ子なので、バッカヤロー、あんたに言われる筋合いはないと突っぱねてやろうと思ったのですが、そこはもう大人になったpacoちゃんなので、イニシャルにして、納得してもらおうとしたのですが、社名のイニシャルでわかる、とかいうのですね。
実は、そんなくだらないことをいってきそうな会社だったので、Kは本当の頭文字ではなく、微妙に頭文字の選び方をずらしておいたのです。本当の頭文字だと、大企業だと仮定すれば、指折り5本ぐらいまでに出てくる会社が冠についているのですけど、Kの部分は、そういうメジャーな名前じゃない。ガハハ。
それでもブツブツ言ってくるので、シカトしていますが、まあ大人げないですね、僕も。
内容的には別に出しても出さなくてもどうでもいいことだし、彼らとの間で守秘義務契約があるわけでもないし、仕事上知り得た特別な秘密を書いたわけではありません(もちろん、そういうことがある場合には、書きません)。ただ、秘密扱いでない情報さえ、企業がコントロールしようという発想そのものが、僕は個人的に許せない、というか、危機感を感じる。
日本では、言論統制は行われていませんが、自粛という形の統制は密かに進行しています。これは、実は日本だけではなく、米国では9.11以来行われてきたことだし、そんな統制社会の雰囲気に加えて、企業機密だとか、個人情報だとかという概念が強化されたこともあって、今やいきすぎモードになりつつあります。社内の情報を(匿名であっても)ブログで書いていることがバレると、欧米の企業ではクビになることも珍しくないのですが、いずれ日本企業でもこういったことはおきてくるでしょう。
でも、それでいいのか。こんな状況が進めば、みんな自分が勤めている社名や仕事さえしゃべれなくなります。今、すでにそういうことは半ば常識化していて、マンションの隣人と親しくなり、立ち話ぐらいするようになっても、何をやっている人か聞けない人が多いのではないでしょうか。どんな仕事をしているのか、どんな出自の人なのか、もちろん、話したくない人もいるでしょうが、昔はもっと気軽に話しをしていました。今は、誰ともない相手にはばかって話さないようにしていて、これからは会社が圧力をかけて話せなくしていくことになると思います。
どこまで話せるのか、個人では判断することは難しいことかもしれないし、仕事ではなく、地域や趣味の関係で出会った人が、会社の名前や役職で、地域でも威張るというような状況がかつてはあったので、まあそういうことがなくなったのはよい点です。でも、聞けない、話せないというのは、絶対におかしい。
個人同士は何も知らないのに、政府や企業だけがその情報をもっているというような、やばいSFチックの社会に移行しつつあるようです。仕事について、あるいは自分の意見を出すときの自分の立場について、何ができて何ができないのか、自分の頭で考え、判断する人が増えないと、上の方にいる人の判断でいいようにやられてしまいます。
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