2010年06月27日 |
(by paco)映画「Scope」を見てきた |
Global Eyes |
(by paco)Scopeというタイトルの映画がありまして、自費制作された90分の長編映画です。上映館は、今のところ渋谷Factoryのみ。
偶然この映画のことを知り、先週、見に行ってきました。毎日上映、といっても、午前11時開始のみの1回、というプログラムで、なかなかいきにくいのですが、雨降りの平日、渋谷、東急本店の奥の小さな映画館で見てきました。観客は10人ぐらいだったか。でも、ロングラン上映が決まっているので、週末はそれなり人が入っているのでしょう。
と、ちょっとネガティブモードから始まりましたが、いい映画です。<おとなの社会科>的にもいい映画なので、こういうテーマに興味がある方は、ぜひみてください。
で、「こういうテーマ」って?
scopeとは、近未来、日本で制定されている(であろう)法律の名前で、性犯罪者を、出獄後もずっと監視することを合法化する法律です。手の甲にはシリアル番号を入れ墨され、体にGPSを埋め込まれて、常に公開情報として居場所が把握される運命になる、出獄者。
主人公は、強姦事件を起こして6年間服役した若い男。Scope法によって監視され、家族からも受けいられず、就職もできないまま、身分を隠して離島の工場に就職します。いったんは受け入れられ、女性ともほのかな気持ちを交わすようになったものの、結局は履歴がばれてしまい、……、ということで、上映中なので、ネタバらしはしません。
罪と償い。性犯罪者に特有の、高い再犯率と防止。監視と人権。服役が終わってからの罪の償いはどうしていくべきなのか。一度犯した罪は、一生背負っていくべきなのか。そもそも、罪を背負うというのはどういうことなのか。
さらに、罪を犯していない人間には、本当に罪はないのか。罪を償ったはずの出獄者に冷たい扱いをするのは、人として罪ではないのか、それとも……? 被害者は何を持って償いと感じ、被害者家族は何を償いと感じるのか。たとえば殺人被害者の家族が犯人に対して死刑を望むのは、殺人犯と同じ心理・心境ということはできないのか。もし、殺人事件の法廷で、被害者家族に銃やナイフを渡したら、犯人を殺そうとするかもしれない。その場合、被害者家族と犯人、どちらが重い罪なのか。
重たいテーマですが、あえてそういうテーマに切り込み、会社を辞めてまでこの映画を作った監督にも、お会いました。まだ28歳、若い監督は、もともとテレビ局に勤め、そこでの仕事に飽きたらずに、やめてこの映画を撮ったと言っていました。すばらしい志の持ち主です。<おとなの社会科>的にも支援したい気持ちになります。
ということで映画「Scope」、渋谷での上映が再延長になりました。誰にでもお勧めできるテーマではありませんが、ぜひみてほしい内容です。
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